ブラジルの微生物資材メーカーを買収

ブラジル・パラナ州のNitro 1000の買収を通じ、当社はこの魅力的な微生物資材市場に参入し、今年、この分野で新製品を発売する予定です。

3月 1, 2024
2分

ICLは、ブラジル・パラナ州カスカベルの微生物資材メーカー、Nitro 1000の買収により、2023年には62億ブラジルレアル、2028年には165億ブラジルレアルに達し、年間21%の成長を遂げると予想される潜在性を有する市場において、同国における微生物資材製品に関連するプラットフォームを構築することを目指します。

パラナ州カスカベルにあるNitro 1000は、独自の開発・生産拠点を有し、年間450万リットルという優れた生産能力と、植物の生育に好影響を与える生きた微生物を含む製品である高品質の接種資材の製造を可能にする培養の専門知識を評価し、買収の対象として選ばれました。

ICLのマーケティング&イノベーションのバイスプレジデントであるIthamar Pradaは、「Nitro 1000の体制と当社の研究開発資源を組み合わせることで、当社は微生物資材の分野で前進し、ブラジルで最も幅広いポートフォリオを持つ技術企業として位置づけられ、生産者の多様な需要に応えることができる」と語ります。

Nitro 1000の創業者の一人で、今後も同社のトップに留まるIris Guindaniにとって、今回の売却は、同社の成功の軌跡における自然なステップであるとし、「私たちは2007年にNitro 1000を創業し、製品開発に必要な投資を行い、誇りを持ってここまでやってきました。Nitro 1000の新たなステージは、ICLの微生物資材分野への投資、研究開発能力、新製品開発のための重要なパートナーシップを活用した成長を可能にするものです」と強調しています。

Nitro 1000の本社があるブラジルは、ICLが微生物資材分野の企業を初めて買収をした国であり、これは農業におけるこの分野の重要性が高まっているためです。新製品は2024年中に発売される予定とし、「大豆、とうもろこし、さとうきびを対象とし、肥料の代替または施肥量を最適化することで、農業の収益性と持続可能性を高めるもの」とPradaは説明しています。Pradaはまた、「Nitro 1000の買収がICLの事業拡大における重要なマイルストーンである」ことも強調しています。Nitro 1000は、主に接種資材に関連した、培養と高品質の生物学的投入物の生産に関する専門知識を持っており、植物栄養の分野で現在我々が行っていることと補完的で近い分野だからです。「このステップと、ブラジルをはじめ世界各地での新製品開発やパートナーシップにおける当社のリソースを組み合わせることで、当社は微生物資材分野において適切かつ革新的なプレーヤーとして位置づけられるでしょう」とPradaは語ります。

ブラジルへの投資

ICLグローイング・ソリューションズの社長である Elad Aharonson は、「Nitro 1000 の微生物資材製造の経験と ICL の広範な研究開発・革新能力を統合し、農業、特にブラジルへの投資を継続するという当社の戦略を実行できることを嬉しく思います。また、ブラジルにおけるバイオスティミュラントの市場シェアを拡大し、リーダーシップを発揮し続けることができます。」と述べています。