リモートセンシングによるNutrivantニュートリバントの水稲葉面散布効果

12.5

増収
リモートセンシングを用いたNutrivantニュートリバント Riceライス 0-46-30+2MgO+0.2B+FVの葉面可変施肥で水稲の収量が12.5%増加

栃木県栃木市岩舟町
2017

Trail

12.5

増収

試験の結果

  • 収量性の向上 – リモートセンシングを活用したニュートリバントの葉面散布により、水稲3品種で収量が5.8~12.5%増加した。
  • リモートセンシング及びマルチコプターによるニュートリバント散布により、生育過剰部に影響を及ぼすことなく圃場内の生育差を少なくすることができ、目標収量を達成することが出来た。

背景と目的

ニュートリバントは、多量要素および微量要素配合の水溶性肥料で、主に土地利用型作物向けの葉面散布肥料として設計されてる。本製品は、環境に優しい先進のファーティバント・テクノロジーにより、葉面吸収効率を改善。散布された栄養素は3週間以上の吸収が持続する。

栃木県の平成29年度新技術実証フロンティア事業「近赤外線によるリモートセンシングを活用した産業用マルチコプターによる追肥技術の確立」において、センシング結果をもとにニュートリバントの葉面撒布試験を実施。栃木県奨励品種「とちぎの星」、「きぬはなもち」を供試品種として、リモートセンシング技術と、葉面散布水溶性肥料ニュートリバントの技術的な親和性を確認した。

試験詳細

試験地域

栃木県栃木市岩舟町

製品

Riceライス 0-46-30+2MgO+0.2B+FV

評価一覧

全刈収量(kg/10a)、稈長(cm)、穂数(株/本)、穂長(cm)、倒伏程度

処理区

栃木県水稲奨励品種「とちぎの星」、「きぬはなもち」を栽培する生産者圃場で、下記4カ所各2処理区を設けて試験を実施した。

 

試験圃場1(とちぎの星)

  • 対照区:慣行栽培
  • NV Rice 0.7kg+NV balance 0.2kg区:中間追肥として「ニュートリバントプラス・ライス」0.7kg/10a、穂肥として「ニュートリバントバランス」0.2kg/10aをベースとし、葉色値に応じて葉面散布した。

共通処理として、水稲基肥一発肥料 10-12-12を、対照区40kg/10a、ニュートリバント区30kg/10aでそれぞれ全層施肥した。

 

試験圃場2(とちぎの星)

  • 対照区:慣行栽培
  • NV Rice 0.75kg+NV balance 0.5kg区:中間追肥として「ニュートリバントプラス・ライス」0.75kg/10a、穂肥として「ニュートリバントバランス」0.5kg/10aをベースとし、葉色値に応じて葉面散布した。

共通処理として、水稲基肥一発肥料 10-12-12を、対照区40kg/10a、ニュートリバント区30kg/10aでそれぞれ全層施肥した。

 

試験圃場3(きぬはなもち)

  • 対照区:慣行栽培
  • NV Rice 0.7kg+NV balance 0.4kg区:中間追肥として「ニュートリバントプラス・ライス」0.7kg/10a、穂肥として「ニュートリバントバランス」0.4kg/10aベースとし、葉色値に応じて葉面散布した。

共通処理として、水稲基肥一発肥料 10-12-12を、両処理区ともに40kg/10aで全層施肥した。

 

試験圃場4(きぬはなもち)

  • 対照区:慣行栽培
  • NV Rice 0.7kg+NV Rice 0.7kg区:中間追肥として「ニュートリバントプラス・ライス」0.7kg/10a、穂肥として「ニュートリバントバランス」0.4kg/10aベースとし、葉色値に応じて葉面散布した。

共通処理として、水稲基肥一発肥料 10-12-12を、両処理区ともに40kg/10aで全層施肥した。

処理区

栃木県水稲奨励品種「とちぎの星」、「きぬはなもち」を栽培する生産者圃場で、下記4カ所各2処理区を設けて試験を実施した。

 

試験圃場1(とちぎの星)

  • 対照区:慣行栽培
  • NV Rice 0.7kg+NV balance 0.2kg区:中間追肥として「ニュートリバントプラス・ライス」0.7kg/10a、穂肥として「ニュートリバントバランス」0.2kg/10aをベースとし、葉色値に応じて葉面散布した。

共通処理として、水稲基肥一発肥料 10-12-12を、対照区40kg/10a、ニュートリバント区30kg/10aでそれぞれ全層施肥した。

 

試験圃場2(とちぎの星)

  • 対照区:慣行栽培
  • NV Rice 0.75kg+NV balance 0.5kg区:中間追肥として「ニュートリバントプラス・ライス」0.75kg/10a、穂肥として「ニュートリバントバランス」0.5kg/10aをベースとし、葉色値に応じて葉面散布した。

共通処理として、水稲基肥一発肥料 10-12-12を、対照区40kg/10a、ニュートリバント区30kg/10aでそれぞれ全層施肥した。

 

試験圃場3(きぬはなもち)

  • 対照区:慣行栽培
  • NV Rice 0.7kg+NV balance 0.4kg区:中間追肥として「ニュートリバントプラス・ライス」0.7kg/10a、穂肥として「ニュートリバントバランス」0.4kg/10aベースとし、葉色値に応じて葉面散布した。

共通処理として、水稲基肥一発肥料 10-12-12を、両処理区ともに40kg/10aで全層施肥した。

 

試験圃場4(きぬはなもち)

  • 対照区:慣行栽培
  • NV Rice 0.7kg+NV Rice 0.7kg区:中間追肥として「ニュートリバントプラス・ライス」0.7kg/10a、穂肥として「ニュートリバントバランス」0.4kg/10aベースとし、葉色値に応じて葉面散布した。

共通処理として、水稲基肥一発肥料 10-12-12を、両処理区ともに40kg/10aで全層施肥した。

結果一覧

リモートセンシングによる生育診断

写真1:生育診断画像

 

左:遠赤外線植生画像、右:可視光線植生画像

使用機材:近赤外線画像カメラ、DJIファントム4(撮影高度  120m)

1回目撮影 有効分げつ中期(6月16日AM、6月17日AM・PM、6月18日AM)

2回目撮影 幼穂形成期(7月13日AM・PM、16日PM、17日AM)

3回目撮影 出穂後25日(8月25日AM,PM)

補正方法:撮影日より3日以内に葉緑素計によりSPAD値を測定

 

図1:全刈り収量結果(試験圃場1 とちぎの星)

図2:全刈り収量結果(試験圃場2 とちぎの星)

 

図3:全刈り収量結果(試験圃場3 きぬはなもち)

図4:全刈り収量結果(試験圃場4 きぬはなもち)

考察:リモートセンシング結果を基にした圃場図の活用により、葉色値の低い箇所だけに葉面散布を施すことで、収量の底上げができた。近赤外線による植生画像について葉色値との相関が見られたことから、撮影画像のみで追肥量の決定を行うことができた。今回、葉面散布に用いたニュートリバントには、ICL独自の肥効の長期化技術(ファーティバント)が用いられているため、ドローンでの中間追肥・穂肥の2回散布でも高い施肥効率が示されたと考えられる。

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